No.221 設計書は邪魔者か

IT現場では、気がつくと昔から動いているシステムがあるもので、
いつ誰がどんな経緯で作ったかはよくわかっておらず、
設計書や資料もまともに残っていないという事例によく出遭います。
ひどい話だと思いますが、珍しい事例ではないようです。
システムを作る時は、たいていの場合、
なるべくコストを抑えて、かつ短い期間で開発するものです。
そのため設計書だの資料作成にかける労力は切り詰められます。
確かにドキュメント作成は正確を要するし手間暇がかかる上、
その後のメンテナンスにも緻密さが要求されます。
平時はそれほど使うこともないのであえて作る必要性は低い、
と思われるのでしょう。
そんな風潮が何年も繰り返されれば、パンドラの箱ができるのも
当たり前のことです。
そうなってから仕様を調べ直そうとすると莫大なコストがかかります。
システムの仕様は第三者にとっては大変にわかりづらいものです。
システムの担当者がいつ交代するかなど全く予想はできません。
そういった事情を勘案した上で、ドキュメント対策をどうすべきか
考えるべきです。

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