No.266 要件定義の極意(その6)

要件定義では役割分担もきわめて重要です。
それは体制を作る時に悩むポイントです。
要件を出すのは誰か。
誰の意見を聞いて決めるか。
スコープを決めるのは誰か。
予算を決めるのは誰か。
システム影響を判断するのは誰か。
実現手段を考えるのは誰か。
全体を取りまとめるのは誰か。
小さな組織では、こういうものを
ひとりで全部やらなければならないこともあります。
それはそれでたいへんなことですが、
逆に人が多すぎると取りまとめが難しい。
また、役割は分担することによって
対立の構図ができやすくなります。
要件定義に関わる人達が
一丸となって全員が同じ方向に進めるような、
そんな体制ができれば理想的です。
役割の分担をしつつも、
全体は一つのプロジェクトとして団結し、
各人が自分の使命を全うしながら
全体としての合意形成を充分に意識して
アウフヘーベン的な境地に向かう、
これができれば本当にいいプロジェクトになるでしょう。

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